• 漆器屋さんのつぶやき

    心に残る、心に響く、ささやかだけど彩りのあるできごとを徒然なるままに•••

    16 janvier 2024 · 平安時代,十二単,唐衣,禁色,日本の伝統色
    初春のWeb更新は金運アップをねらって金茶系を使おう そう考えて、ぼんやりと「日本の伝統色 茶系」を眺めていた。 明るすぎても目に痛いし、暗すぎるのは重い。 そんなこんなでバレンタインも兼ねてチョコレート色に近いものを探して見つけたのが 「きつるばみ」 きつるばみ、ってナニ?   『衣服令』の服色尊卑の序列では、19色中第7位 色の説明でいきなり現れたのがコレです。   衣服令(えぶくりょう)は飛鳥時代に天武天皇が制服を定めたことに始まりました。 高松塚古墳にあるような姿、いわゆる唐風の衣装ですね。 平安初期も唐風だったようですが、遣唐使を廃止したあ...
    18 octobre 2023 · 真夏の夜の夢ならぬ白秋の夜の夢,法事,衣替え,蚊取り線香,マッチ売りの少女
    10月初旬、祖母の法事がおこなわれた。   相変わらずの夏日続き。 迷ったあげく、単衣の一つ紋、銀鼠の色無地を選んだ。 暦を重んじる祖母にとって10月からは袷(あわせ)の季節。 彼女は暑さ寒さに関係なく、厳格に暦にしたがっていた。   この色無地は母の形見。 けれど母がこの着物を着たのを見たことがない。 仕立てたけれど袖を通す前に亡くなった、ということか。 そんな形見の色無地にようやく袖を通すこととなった。   祖母にとって初孫の私は完全なおばあちゃんっ子。 幼い頃の思い出のほとんどに祖母がいる。 週末はおばあちゃんちにお泊り。 ...
    14 octobre 2023 · 着物,秋,袷,単衣,地球温暖化
    漆器屋さんという職業柄、お着物が登場する頻度はかなり高い。 気候や季節、行事などを鑑みて、おおよそ半月ごとに着物と半襟、帯揚げ帯締めを選んで衣桁にかけておく。 今年の夏は長く暑かった。だから夏着物は毎回洗うことになり、めずらしくすべての夏着物がフル出場と相成った。 常々、出し忘れたお雛様は、次の出番まで箱の中でボヤいているのではないかと思っている。 夏着物も同じように、何年もの間しまわれたままになっていたら箪笥の中で悶々としているのではないかと気になっていたのだ。 今年の夏着物はフルコンプ。汗ダクだったけれど満足している。   地球温暖化と言われ始めて着物の景...
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