あるご婦人から、お重箱のお問い合わせがありました。
嫁がれるお嬢様へ贈りたい、とのこと。
ご予算、色、形のお好みなど伺って
まずはスタンダードな3種類と個性的な2種類の写真をお送りしたところ
もっとご覧になりたいと仰るので、ご要望などお聞きして
さらにいくつかのお品の写真をメールで送信。
選ぶことが苦手な方なら2〜3の候補から選ばれることが多く、
いろいろ見たいと仰る方でも選択肢が二桁になると
選ぶことに疲れてしまう方もいらっしゃるようで、
結局は最初にご紹介したものへと戻ることが多いのです。
ところが、その方は2〜3日ごとにメールを下さって
「もっと他のものも見てみたい」
お送りした写真はゆうに三十を超えていました。
そんなやり取りが3週間ほど続いたある日、
あるクラシックなタイプのお重箱をお選びになり、
お品は、新婚のお二人が住まわれる新居へ直接お送りすることに。
お品物が届いた数日後、お礼のメールを出そうとしていた矢先、
そのご婦人からメッセージが届きました。
バリバリのキャリアウーマンだった娘とは
ここ何年もゆっくり話しをする時間などなかったけれど、
一緒にお重箱を選ぶときは、
娘が小さかった頃の想い出話しに花が咲きました。
久しぶりに母と娘の時間が持てて、本当に嬉しかった。
嫁いでしまう娘と少しでも長く話していたくて、
たくさん写真を送って下さるようにお願いしてしまいました。
結婚式前に、娘とゆっくり話すきっかけを与えてくれて
ありがとう